口臭
一般に、呼気に混じったにおいを口臭と呼んでいます。本人にはわからず、周囲の人から指摘されてわかる場合もあります。年齢的には、幼児期の呼気は比較的甘い感じですが、思春期から成人になるとホルモンの変調によって独特の口臭がみられる場合があります。高齢になると口臭が強くみられる傾向があります。口臭は全身的な病気から起こることもあるため、口臭のあるときは自分の健康状態を考えなおしてみる必要のある場合もあります。
歯肉炎
歯肉炎とは、炎症が歯肉に限定されている状態のものをいいます。症状は歯肉の縁が赤く腫れ、歯磨きなどにより、出血することがあります。歯を磨かずに放っておくと、歯垢の中の細菌が増殖して、歯肉に炎症が生じてきます。歯や口腔内の清掃をきちんと行えば、歯肉炎は治癒します。この段階を、単純性歯肉炎といいます。このほかに、急性壊死性潰瘍性歯肉炎(歯周炎)があります。この場合は歯肉がただれ、強い口臭がみられ、触ると痛みます。
扁桃の悪性腫瘍
扁桃の悪性腫瘍はかなりよくみられます。古くからのど、ことに扁桃には肉腫が発症しやすいといわれてきました。今日、免疫学の進歩によって、これらはB細胞型悪性リンパ腫と呼ばれています。男女比はやや男性に多くなっています。また、がん腫(扁平上皮がんが圧倒的に多い)もみられます。症状としてもっとも多いのは、のどの痛みで、耳の痛み、口が開きにくい、なども起こってきます。扁桃局所に潰瘍をつくることがあり、口臭がみられるようになります。